オリンピックの週末

ショートトラックとスケルトンの金、薄氷のアイスホッケー、史上初の「宇宙」メダル

ショートトラックの名手ヴィクトル・アン(アン・ヒョンス、安賢洙)とスケルトン選手アレクサンドル・トレチヤコフが、ロシアに金メダルをもたらした=ウラジーミル・ペスニャ撮影/ロシア通信 

史上初の「宇宙」メダル

 土曜日、五輪の選手たちには、ちょっとしたサプライズが待っていた。スキーとスケートの選手へ授与されるメダルの成分には、ちょうど一年前のその日(2月15日)に落下した「チェリャビンスク隕石」の破片が加えられていた。この「宇宙」メダルは、五十個限定で、十個は、選手たちに授与され、残りは、博物館に収められ、ゆくゆくは、個人の所蔵品となるかもしれない。

 

ショートトラック

 土曜日、ロシアは、ショートトラック男子1000メートルで、金と銀に輝いた。ロシアがこの種目で金メダルを獲得したのは、初めて。優勝は、すでに「レジェンド」と化したヴィクトル・アン(アン・ヒョンス、安賢洙)で、このロシアに帰化した韓国人のタイムは、1分25秒33。二位は、ウラジーミル・グリゴリエフ(ロシア)、三位は、シンキー・クネフト(米国)。もう一人のロシア代表選手セミョン・エリストラトフも、六位に入賞した。

 これまで四つの五輪金メダルを手にしているヴィクトル・アンにとって、このメダルは「特別」のもの。本人は、こう語る。

 「私が自身初のオリンピック金メダルを獲得してから八年が過ぎました。今日の私はとても興奮し、胸中には抑えがたい感情が渦巻いていました。今も、自分が優勝したことが信じられません。正直なところ、今日は会場の声援に深い感銘を覚えました。ファンのみなさんの割れるような拍手喝采は、私にとってまさに奇跡でした」。

 

スケルトン

 スケルトンも、ロシアに金をもたらした。優勝は、シベリアのクラスノヤルスク出身のアレクサンドル・トレチヤコフ、二位は、マルティンス・ドゥクルス(ラトヴィア)、三位は、マシュー・アントワン(米国)。ほかのロシア代表選手のセルゲイ・チュジノフとニキータ・トレグボフも、それぞれ五位と六位に入賞した。

 

アイスホッケー

 アイスホッケーの男子ロシアチームは、まだ本調子とはいえない。土曜日のアメリカ戦は、ゲームウィニングショット(GWS)で惜敗した。最終の第三ピリオドを終えた時点のスコアは、2対2。この日、ボリショイ・アイスドームを沸かせたのは、ロシアチームの主将パーヴェル・ダツュークで、ジョナサン・クイックが守る敵陣のゴールへ二度パックを叩きこんだ。第三ピリオドで、ロシアのディフェンス、フョードル・チューチンが、三点目を挙げたが、数秒前にゴールの位置がずれていたとして、得点は認められなかった。五分間の延長戦でも決着がつかず、ゲームウィニングショット(GWS)へ。雌雄を決したのは、セルゲイ・ボブロフスキーが死守するロシアのゴールを四度割ったアメリカのフォワード、T.J.オシー。

 ロシアのジネトゥラ・ビリャレトジノフ監督は、敗戦後も淡々として、こう語った。「私たちは、前の試合後にだめ出しをして欠陥を修正したので、動きが良くなって今日はいい試合ができたと思います。ただ、多くの選手がまだ本調子とはいえません。せっかくこれだけの名選手が揃っているのに悔しいですが、これからです。そのうち波に乗れば、結果はついてきますよ」。

 日曜日、ロシアは、スロヴァキアと対戦。アメリカ戦で力を消耗したロシアは、プレーに精彩を欠き、両チーム無得点のまま、第三ピリオドが終了。ロシアチームで一人気を吐いていたのは、再三好守を見せたゴールキーパーのセミョーン・ヴァルラーモフで、スロヴァキアは、NHLコロラド・アバランチでプレーするこの守護神のゴールをついに割ることができず、この試合も、GWSに縺れ込んだが、アレクサンドル・ラドゥロフとイリヤ・コヴァリチュークが確実にショットを決めたロシアは、なんとか薄氷を渡り切ることができた。ロシアの準々決勝進出は、この試合では決まらず、ノルウェー戦までおあずけとなった。

 

マリア・コミッサロワの負傷

 ロシアの女子フリースタイル選手マリア・コミッサロワは、2月15日、スキークロスの五輪コースでの練習中に脊髄を骨折するという悲運に見舞われた。オリンピック委員会の広報係の発表によれば、コミッサロワは、金属のインプラントを埋め込む6時間半にわたる手術をソチで受けたのち、特別の便でドイツのミュンヘンの病院へ移送された。同選手は、今後はドイツで治療を受け、約二週間後にはリハビリ手術が施される予定。

 

クロスカントリースキーの男子リレー

 日曜日にロシアに唯一のメダルをもたらしたのは、クロスカントリースキーの男子リレーチーム。ドミトリー・ヤパロフ、アレクサンドル・ベススメルトヌィフ、アレクサンドル・レフコフ、マクシム・ヴィレグジャニンの「カルテット」は、みごと銀メダルを獲得した。優勝は、終始リードを保っていたスウェーデン、三位は、大健闘のフランス。

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